【特別区経験者採用】直前期の勉強方法

【相談内容】
今年度の特別区経験者採用試験の受験を予定しています。残りわずかとなった1次試験までの勉強方法について2点質問があります。

1点目は、教養試験と論文試験の勉強の割合について。2点目は、教養試験と論文試験で重点的に勉強すべき内容について。

他に注意点などがあれば教えていただけると幸いです。よろしくお願いします。

まずは1:1:1

質問が2点あるということでしたので、それぞれ別個にお答えしていきましょう。

まず1点目ですが、この部分ですね。少し読み上げたいと思います。

1点目は、教養試験と論文試験の勉強の割合について

つまり、どのようにウエイトを置いて勉強すれば良いのかということですね。残念ながら、特別区においては配点が公表されていないため、どのくらい勉強すれば良いのか「具体的にこうしてください」と言うのは難しいところがあります。

しかし、あえて申し上げるのであれば、教養試験と課題式論文職務経験論文1:1:1の割合で勉強していくのが、一つのベンチマークになるかと思います。

つまり、教養と論文で何対何という形ではなく、教養と課題式論文と職務経験論文の3つをバランス良く勉強するのがベンチマークになると考えます。なぜ1:1:1なのかと言うと、いくつかの理由があります。

まず1点目として、配点が非公表である以上、どれが一番重要かは分からないわけです。だとすれば、どれも大事かもしれないので、とりあえずバランス良く時間を割いておくというのは、そんなにおかしな考え方ではありません。

そして2つ目は、特別区経験者採用の第1次試験、最終的な合否は論文で決まるということです。具体的には、課題式論文と職務経験論文の評価次第ですね。

そのため、全体としてはやはり論文に時間をより多く割いた方が良いということになります。

ですから、少なくとも教養択一に1、課題式論文に1、職務経験論文に1という配分にしておけば、全体の時間配分としては、論文により多くの時間を割いていることになります。したがって、差し当たりはこの形でスタートしてみるのが良いのではないかと思います。

ただし、一人ひとり置かれている状況は異なります。例えば、教養試験に自信がある方であれば、教養にあまり時間を割かず、課題式論文と職務経験論文にもっと時間を割くという形も考えられます。

反対に、論文は得意だが教養が苦手という方の場合、論文にあまり時間を割かず、択一試験に時間を多めに割くという意思決定もあり得ます。

ただし、差し当たりはベンチマークとして1:1:1に設定しておき、あとは自分の置かれている状況に合わせてファインチューニングをしていくのが良いと思います。

時事問題と社会科学

2つ目について、質問文を読み上げたいと思います。この部分ですね。

2点目は、教養試験と論文試験で重点的に勉強すべき内容や勉強方法について

まずは教養試験についてお答えしたいと思います。教養については、数的処理と文章理解、そしてそれ以外の科目を少し分けてお答えします。

まず、教養の数的処理と文章理解についてですが、残念ながら残り1ヶ月ほどで爆発的に伸ばすのは難しいと思います。これらの科目は伸ばすのに時間がかかりますからね。

では、どうすれば良いのかというと、これまで勉強してきた人であれば、その能力をキープするという感覚を持つのが一番良いと思います。つまり、数的処理や文章理解の成績を一気に伸ばすというよりは、今の状態を維持するという感覚が重要です。

では、どうすれば今の能力をキープできるのかというと、忙しい中でも1日1問だけで良いので毎日問題に触れることです。

これは私自身も受験生のときには強く意識していました。皆さんもお忙しいとは思いますが、1問だけなら数的処理も文章理解も、どこかで解けると思います。例えば、過去に解いた問題をもう一度見直すこともカウントに入れて構いません。

毎日触れることが大事な科目なので、忙しい中でも隙間時間を見つけて毎日少しでも触れてほしいです。そうすることで能力をキープできるというお話ですね。

次に、文章理解と数的処理以外でどこに軸足を置くかという話ですが、これまでの記事でも申し上げた通り、時事問題と社会科学になると思います。

しかし、残念ながら時事問題で満点を狙うのは難しいと思います。どこから出てくるのかを予想するのが難しいからですね。

そこで考えるべきは、社会科学はどうかということです。私は、時事は満点は難しいかもしれませんが、社会科学は満点を狙える科目だと思います。範囲もそれほど広くなく、難易度も高くありません。

ですので、知識を詰め込んで、暗記科目で乗り切りたいという場合には、残りの時間で社会科学に集中して時間を投下し、満点を狙うのも良いと思います。

過去問+予想テーマ

さて、ここまでが教養試験についてでしたが、文章の続きで論文試験についても聞きたいとのことでしたので、こちらも述べてみたいと思います。論文試験については、まず課題式論文の方からご案内します。

課題式論文については、まず過去問のテーマを見て、このテーマならこう書くというような答案を自分なりに作成してみてほしいです。課題式論文の過去問は下記リンクからご確認ください。

なお、対策にあたっては、かなり多くの受験生がGravityの論文模範答案を使っていると思います。その場合は、その模範答案をしっかり読み込むことが重要です。これをしっかり読み込んで理解に努めるだけで、能力が飛躍的に伸びると思います(※今年度は特別区合格講座の受講者にのみ提供)。

さらに余裕がある場合は、その模範答案を見ずに実際に書けるかどうかをテストしてみてください。もちろん、一言一句完璧に再現するということではありませんが、例えば書き出しの部分の構成課題や解決策の提案など、Gravityの模範答案と同じような内容を再現できるかどうかをテストしてみるのも良いと思います。

いずれにしても、過去問がすべての対策の基本になりますので、そのテーマが出たときにきっちり書ける状態を作れるように意識してください。

これがまず第1です。次に過去問以外の予想テーマについてです。こちらもGravityで既に公表させていただいております(※今年度は特別区合格講座の受講者にのみ提供)。この予想テーマについても、先ほど申し上げたように自分なりの答案をしっかり作り上げておいてほしいと思います。

しかし、自分で書いてみたものの、「この構成で良いのか…」と不安に思われた方。

その場合は、Gravityでも他の会社でも構いませんので、プロの添削を1回受けてみる。その上で「この構成なら大丈夫ですよ」と言われたら、その予想テーマについては完成です。

ということで、課題式論文については、過去問と予想テーマを対策しておき、Gravityの論文模範答案等を使いながらトレーニングを積んでほしいと思います。

職務経験論文

最後に、職務経験論文についてご案内したいと思います。

職務経験論文については、ぜひ皆さんには、書き出しの部分をしっかり固めておいてほしいと思います。というのも、Gravityで職務経験論文の添削サービスを提供している関係で、皆さんから送っていただいたものを拝読する機会があります。

その際、どうも書き出しの部分がきっちり固まっていない印象を受ける方が非常に多いのです。では、書き出しの部分を固めておくことにどんな意味があるのか?

これは非常に大きな意味があります。なぜかと言いますと、例えば課題式論文の場合、書き出しの部分はテーマによって変わります

しかし、職務経験論文では必ずといっていいほど「あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから」という一言が添えられています。つまり、職務経験論文の書き出しでは、必ずこれを書くことになります。

したがって、自分にとって簡潔でしっかりした職務経験の書き出しを作っておけば、どのテーマが来てもそれを書けば良いわけです。

つまり、同時多重利用が可能ということですね。ですから、その部分をしっかり作り込んでおけば、少なくとも書き出しの部分で不安になることはなくなります。

もちろん、職務経験論文においても未知のテーマが来る可能性はあります。しかし、書き出しの「これまでの職務経験を簡潔に述べてから」という部分は変わらないでしょう。そのため、その部分は重点的に対策する価値があります。

裏を返すと、その部分がぐらついているのは非常にもったいない。ですので、職務経験論文の書き出しの部分については、自分なりにしっかりしたものを作り込んで、暗記するぐらいの感覚で挑んでいただきたいと思います。

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この記事の編集者
遠藤みずき

教員から公務員へ転職し、現在は社会人採用専門予備校Gravityで講師を務めています。当サイトでは、自身の受験経験(特別区経験者採用9位合格)や指導経験をもとに、特別区への転職を目指す皆さんに≪お役立ち情報≫をお届けします!

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